前回はカナダのADEを運ぶドローンの活用方法を紹介しました。
今回は、世界で一番ドローンの法整備が進んでいるカナダの法を以下に紹介します。
発行:カナダ交通局
安全案内
ドローンの操縦者はドローンを安全、かつ法規的に飛ばす責任を負っている。カナダでは、ドローンの操縦者は以下の決まりに従う必要がある。
- カナダ航空規則に規定されたルールに従うこと
- この法律は、私有地への侵入に関連する全ての都市、地方、準州の法律と同じように適用する
カナダ交通局は、以下の「操縦時にやること」「操縦時にやってはいけないこと」をドローン操縦者に期待している。
操縦時にやること
- 日の出ている間、天気の良い間にドローンを飛ばす。(曇りや霧のある日に使わない)
- カメラ、モニター、スマートフォンを通してでなく、常に視界に捉えられる範囲で操縦する。
- 離陸する前に安全を確認する。自分に自問しよう。バッテリーは満タンか、飛行するには寒すぎないか。等。
- 飛行するための許可、特別な飛行操作許可の申し込みが必要なのかどうかを知ること。
- 他人のプライバシーを尊重すること。具体的には、私有地の上を飛ぶことを避ける。または許可なしに写真やビデオの撮影をしてはいけない。
操縦時にやってはいけないこと
- 空港、ヘリポート、飛行場から9キロ以内に近づいてはいけない。
- 地上から90メール以上の上空を超えてはいけない。
- 人、動物、建物、構造物、乗り物から150メートル以内に近づいてはいけない。
- 人気のあるエリア、大勢の人々の付近、スポーツイベント、コンサート、フェスティバル、花火大会で飛ばしてはいけない。
- 動いている乗り物の近く、高速、橋、人通りの多い道、あなたが危険だと思ったり、運転者の気が散るだろう場所を避ける。
- 制限空域内、米軍基地、刑務所、山火事の上空や近くでは飛ばしてはいけない。
- 最初に反応した人を妨害する可能性のあるいずれの場所でも飛ばしてはいけない。
許可と安全の要件
無人飛行機を法律的に飛行させるためには、免責の中に要約された厳しい安全条件に従う必要があります。もしくはカナダ交通局に許可を申し出る必要があるかもしれません。その条件は、どのように、どこで自分の飛行機を利用するか次第であるのと同じで、重量、飛行機の種類次第である。
飛行機の条件
- 重量35kg以上なら、飛行機を使う前に、飛行操縦許可証を申し込む必要があります。
- 重量35kg未満で、レクリエーションの目的に使用するなら、許可の必要はありません。
重量25kg未満の無人飛行機は、規則の免責の資格を満たすので、許可なしで飛ばすことが許されています。
飛行機の条件
- 重量が2kg以下、もしくはカナダ交通局のUAVは2kg以下という安全基準を満たすことができるなら、飛行許可は必要ありません。
- 重量が2.1kgから25kgの間で、かつカナダ交通局の『UAVは重量が2.1kgから25kg』という安全基準を満たすことができるなら、飛行許可は必要ありません。しかし、フォームに入力してカナダ交通局に機体の存在を知らせなければいけません。
人気がある(売れている)ドローンは?
カナダの法はさすがにうまく纏まっていると思います。
ちなみに世界で一番人気がある(売れている)ドローンは『DJI PHANTOM 3』で、機体の重量は1kg程度です。
高い飛行能力と高性能のカメラが備わっています。
操縦テクニックが中級〜上級になったと自負できるならオススメの機体です。購入してみてはどうでしょう。
日本でのカナダの法の適用を考える
カナダのドローンの法は日本でも適用できる部分が多そうです。
特徴的なのは法律で強制的に縛るのではなく、お願いに近いのが特徴ですかね。
『人の迷惑にならない範囲で操作してください』という当たり前のルールを、安全案内という形で明文化した感じがします。
あれもダメ、これもダメでは何も生まれなくなってしまいます。
いつだって時代を変える大きなイノベーションは、新しいテクノロジーが生み出します。
ただ、恐怖を感じる人が多いのも事実なので、バランスよく法を組み立てる必要があります。
さて、カナダのドローンの法は理解できました。
次はイノベーション大国アメリカのAmazon Prime Airのビジネスモデルを見てみようと思います。
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