2015年5月12日火曜日

世界のドローンビジネスの調査 その1 シンガポールのレストラン

日本でのドローンの話題は、官邸や善光寺での度の過ぎたイタズラが中心ですが、世界ではビジネスでドローンを利用していこうと様々な試みがおこなわれています。

僕がドローンを購入してから一ヶ月が経ちました。
もともとテクノロジーが好きなこともあり、ほぼ毎日ドローンを操作して遊んでいます。

このテクノロジーは日本でも積極的に取り入れていくべきだと思います。
現在の私達の生活がインターネットに多大な恩恵を受けているように、ドローンもインターネットと同じくらい大きな可能性を秘めていると思います。

といってもアイディアを無から生みだすのは現実的ではありません。
なので、世界で試されているドローンを使ったビジネスを調査していきましょう。

シンガポールのレストラン

わずか半世紀で世界有数の豊かな国になったシンガポール。このシンガポールのレストランでは、ドローンをウェイターとして利用するサービスを試しはじめました。

画像 :gigazine.net

経済発展を続けるシンガポールでは、多くの飲食店が人手不足に悩まされています。理由は様々ですが、低賃金なため働きたくない(働いても生活が苦しい)ということが大きな原因にあるようです。(日本でもパートやバイトといった低賃金のスタッフをメインに据えて運営することでなんとか利益を出しています)

そこで考えられたのが

「flying robot waiters」

つまり、ドローンのウェイターサービスです。プログラミングでコントロールされたドローンを使ってサービスを提供しています。

このサービスを提案したウォン社長は、ロンドンの大学と、アメリカのスタンフォードでエンジニアリングを学んだ後、シンガポール海軍での経験を経てこのレストランを開きました。
ずいぶんと技術思考よりのビジネスだ思いましたが納得です。

ドローンの請け負う仕事範囲

実際のレストラン内でドローンが料理やドリンクを運ぶのは、調理場からホールまでの間だけだそうです。
実際に顧客の目の前まで料理を運ぶのはまだウェイターの仕事です。

確かにドローンがお客さんの目の前で止まって料理を机に置いて戻っていくというのは、お客さん側の心理的なハードルが高いかもしれませんね。レストランは雰囲気も大事ですから。

日本のレストランでの実現性を考える

日本でのこのサービスの導入を考えてみたいと思います。
まず既存の高級レストランやお店ではNGです。情緒を重んじる日本人には確実に不評でしょう。炎上確定です。

やはり、吉野家や松屋みたいな早い、安い、(そこそこ)うまいといったような店が対象になるでしょう。

とはいえ、ビジネスの視点で考えると、低賃金のアルバイトのコストと、発展途上のドローンのシステム開発のコストが釣り合うわけありません。
なので既存のビジネスでなく、新規ベンチャーとしてビジネスを立ち上げ、VC(venture capital)の力を借りてレストラン業界のパラダイムシフトを起こす必要があります。

ビジネス視点だと、時給700円のバイトビジネスに勝つ可能性はゼロです。なので、他の視点のからマネタイズしていく必要があります。
ただ、それで成功してもレストラン産業のビジネスといえるかは微妙ですね。

まとめ

現状では日本のレストランでドローンの適用は厳しそうです。ただ、とんでもなく広いフロアのお店なら数の論理でうまくいくかもしれません。ただ相当の集客力と高度なドローンのシステム構築が要求されるので、こういうビジネスはアメリカから生まれそうな気がします。日本では厳しそうです。

さて次回はドローンの法整備が最も進んだ国、カナダの実例を研究したいと思います。

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