2010年9月4日土曜日

androidアプリとiphoneアプリを開発して思ったこと その3

~フリーのandoroidに潜む危険 タダメシには気をつけろ ~の巻

さて、今回はスマートフォンアプリというよりは、andoroidを中心とした話をしましょう。

すでにご存知の方も多いでしょうが、海外ではandroidがiphoneの市場を超えました。
2,3年後には、androidの市場はiphoneの2~3倍くらいまで膨れ上がるでしょう。
これはかなりの確率で間違いないと思います。だからこそ、色々な会社が今後はandoidに注力しようという戦略をとり始めたのだと思います。

だが、しかし!!
その考えは企業戦略として、間違ってます。
と、個人的に思います。

androidの市場がなぜここまで加速して広がっているか。
それはandroidOSが「フリー」で「google」だからに他なりません。
なかでも、iphoneのように銭ゲバ性悪王・ジョブス様が搾取していないのが最大のandroidの魅力なのです。
 アプリにもこのgoogleのスタイルは表れていて、アップルのような審査もありません。
閉鎖的なアップルと違い、androidはオープンです。
つまり企業の考えとして、

androidはフリーOSでグーグル



androidは売れる(実際広がっている)



andoirdアプリは儲かる

という風が吹けば桶屋が儲かる的な発想なのでしょう。

だが、しかし!!
この考えも企業戦略として、間違ってます。
しかも、アプリで金儲けという視点から考えているなら、とんでもない大誤りです。

androidを使うほとんどのユーザは、googleのサービスを中心に利用しているし、期待しているでしょう。
実際、私はそうです。Gmail, picasa等。androidの価値はgoogleであることです。
そしてそのサービスは基本「フリー」です。googleはそういうスタンスの会社です。今までもそうでしたし、これからもそうでしょう。ユーザにとって、googleのサービスは「フリー」であることは当たりまえになっています。ほとんどのユーザーもそういう固定概念をすでに抱いているでしょう。
 だから、androidのアプリを使うときも、「フリー」であるアプリを無意識に探します。
これは実際数値にも表れていて、「フリー」でないとアプリは使われない傾向にあります。androidアプリはiphoneアプリと比較すると、異常にフリーアプリの割合が高いのです。

androidアプリ市場は、iphoneアプリの市場とは全く違います。
Appleという会社を信用し、それに対価を払っているiphoneユーザが溢れる市場と、ソフトウェアサービスはフリーが基本と考えるgoogleユーザの市場は全然違うのです。

しかし現実には、androidはappleの3倍以上の市場が見込めから、きっとチャンスも3倍以上。
そう考えているコンサルタント、マネージャー、経営者は多いのではないでしょうか。

でも、ありえません。
有名なドラッガーのマネジメント本「基本と原則」には、
マーケティングは「何を売りたいか」ではなく、「顧客は何をかいたいか」を問う。
とあります。
これにandroidのマーケティングを当てはまると、
androidのマーケットで望まれているのは、
「フリー」で「googleのような良質サービス」
ということが当てはまります。

となると、androidでは、アプリはフリーであることが重要となります。
そうなると、どこの企業も、広告という形態でお金を稼ごうという安易な発想になるでしょう。
とすると、現在androidアプリで利用できるのは、admobという広告サービスです。
では、admobはどれくらいの利益を生みだす可能性があるのでしょうか。

実は、私が趣味で作成したandroidアプリ「ダイレコ」はadmobの広告を利用しています。
このアプリは、2010/07/05にリリースし、最近versionUpも行いました。
まだ完成度も低く(ごめんなさい。完成度あがるまで、もうちょっと待っててね。)人気がないのが現状ですが、現在2010/09/04でダウンロード数が400程になります。

では、このアプリを公開して2ヶ月。どの位の広告収入があったか、特別にここで発表しちゃいます。

驚く無かれ、その金額。なんと、

$0.19

です。
円高の現在1ドル=83円のレートで計算を行うと、

15円

の収入になります。

モニターの前で爆笑した貴方。もしくはすでに起業とか、会社の一大事業としてぶちあげて青くなった貴方。本番はこれからですよ。もっと衝撃の事実を教えましょう。
私は、redmineという管理ソフトで工数をきっちり記録しています。
なので、特別に時給換算もして差し上げましょう。
今のバージョンまでに費やした時間は総数350時間です。

つまり!

15/350 = 0.0428…。

なんと、

時給にして4銭

です。

ちなみに、明治10年の白米1kgが約5銭らしいのです…。
なんという最強最悪のブラック労働。派遣とか・アルバイトとかそういう次元じゃあありません。


缶拾いのほうが稼げる


これが現状のandroidアプリってやつなのです。
私は趣味の一環としてやってるから自虐的に笑って話せますが、これが企業として考えると全く笑えないでしょう。
 でも最近、Bi○lobeという会社がandroidアプリで100億円稼ぎたいと豪語しましたね。

投資家のみなさん。このサイトを読んでから、投資するか冷静に決めましょうね。

まだまだ書きたい事は沢山ありますが、今回はここまでです。

次回はandroidとiphoneを開発者の視点で見てみようかと思います。

でわ。

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3 件のコメント:

  1. お、恐ろしいですね。。
    自分もいまさらながらアプリを作ろうかと思っていました。フリーで広告収入で・・・。

    ぶっちゃけ熱が7℃くらい冷めました。

    返信削除
  2. 本当にアプリで売りだそうなんて夢見すぎですね。
    GooglePlayMarketから簡単にかなりファイルエクスプローラーとか多くの動画形式まで対応した動画プレイヤーとかがほとんど無料で手に入ってしまいますよね。
    逆にGREEとかキャリアメーラーアプリとか企業が出してるほうが評価が低いという現実がありますし
    やっぱ請負が一番ですよね

    返信削除
    返信
    1. 全くその通りです。
      やっぱり請負は安定しますよね。

      とはいえ、日本発の世界標準アプリも見てみたいですね。
      なかなか日本からIT新興企業が出てこないのは寂しい限りです。

      削除

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